赤点!ABEMAがニュースで導入した人工知能字幕「AIポン」の精度

ABEMAがニュース番組で試験的に導入しているリアルタイムAI字幕「AI(あい)ポン」の実力と精度がなかなか向上しません。誤変換が多く、視聴者の目線も冷ややか。しかし、字幕自動挿入は画期的な技術だと思うので、機械学習アルゴリズムが早く”育って”ほしいと望んでいます。現状のAIポンの実力をご覧ください。

ABEMAがニュースや生中継で自動的に字幕を表示する「AI(あい)ポン」試験運用

「AIポン」はABEMAがテレビ朝日と共同で開発したリアルタイムAI字幕システムです。Googleが提供する音声認識テキスト変換サービス「Cloud Speech-To-Text API」をベースとし、スタジオトークを約1秒で自動で字幕に変換することができます。2018年12月10日(月)より、ABEMAの昼ニュース番組『けやきヒルズ』にて試験的に導入されました。

AIポン導入より3ヶ月経過しましたが、現在の学習状況を残しておきます。

導入初期のAIポン

導入初期のAIポンの映像を見たところ、トークする人間が言いよどんだり、発音が不明瞭だと、奇妙な字幕を生成していました。適切な文章を模索して結局誤表示してしまうような誤変換も多く、精度は低いものでした。正確さが求められるニュース番組で、誤表記を含む字幕を表示するのは誤解を招きそうだと感じました。しかし、機械学習が進み、トークを完璧な字幕に変換するようになったら、画期的なシステムだと期待を持ちました。アイポン導入初期の映像は、現在ABEMAでは公開されておらず、確認することはできません。

三ヶ月学習したAIポン

アイポン導入から約三ヶ月、機械学習の進捗状況はいかほどでしょうか。2019年3月1日(金)『けやきヒルズ』(ABEMANewsチャンネル、12時~13時生放送)におけるAIポンの活躍をのぞいてみましょう。

キャスターは柴田阿弥さん、この日のコメンテーターは牧師 アーサー・ホーランドさんです。アイポン字幕は4回登場しました。放送スタートのあいさつ、「2回目の米朝首脳会談」ニュース、「ひな人形お下がりはダメ!」ニュース、天気予報の4回です。

では、AIポンが作成した字幕に、映像を見た人間が赤入れをしていきます。本文はAIポンが表示した字幕、太文字はAIポンの誤字、カッコ内は人間による修正です。AIポンでは、トークしている人間の識別をしていませんが、読みやすいように話者を識別しています。

ポイント

ミョンビョンを日本だと勘違いしてしまうところや、同音異義語が苦手なところも目につきますが、「お礼状協議の中で昇天ちゃったなぁ」「明日本田で行っても」「甲子園小学校」あたりに注目しつつ、唐突に投下される「米国株過去記事」、極めつけの「隠し哲夫本」あたりが、アイポン憎めないと思うところです。

 


 

柴田:今日は(こんにちわ)、3月1日金曜日何時に(ランチに)ニュースをアップデート『けやきヒルズ』柴田屋(柴田阿弥)です。さあ東京の(今日)のコメンテーターをご紹介します。今日は牧師の朝法案の実削除(アーサー・ホーランドさんです。よろしく)お願いします。

ホーランド:(よろしくお願いします。)

柴田:さて昨日ですね、米朝首脳会談が行われましたそこでは、合意に至りませんでした。そのことについて教で(今日)は、今日はですね、テレビ朝日元アメリカ総局長の野村さん(名村さん)にお越しいただき詳しくお話を伺おう(書こう)と思ってます。それではそちらのニュースから(お伝えしていきます)

 

柴田:さて昨日行われました、日米首脳、いえ米朝首脳会談、それではまずここで、江本(元)アメリカ総局長野村さん(名村さん)にお越しいただき開設(解説)いただきます。それではまずお互いの言い分を見ていきまっ正面(ましょう。北朝鮮)から見ていきます。北朝鮮は、経済制裁の全面介助(解除)は求めていないそして、一部解除すれば、明洞アクセスに配置すると(ミョンビョン核施設を永久に廃棄すると)提案したと言っています。さらに下行きます。非核化についてアメリカがもうひとつしなければならないと譲らなかった、再交渉はあっても態度は変えないと(主張)しています。そして、アメリカの言い分はこちら北朝鮮が経済制裁を全面開示(解除)を求めてきた。そして、日本旅客施設(ミョンビョン核施設)の廃棄だけでは不十分視聴(と主張)しているのですが、それ(さて)それではなぜ合意に至らずもの係をやってしまったのか(物別れになってしまったのか)、なの(名村さんの)ポイントは、ここだということです。それがここ、赤字の部分(です)ね。それでは屋さん解説をお願いします。

名村:もともとこのお礼状協議の中で昇天ちゃったなぁ(米朝協議の中で焦点となったのは)日本の(ミョンビョンの)核施設でここについてその耳になったら(未明に)、日本時間未明に開店(会見)した北朝鮮側は、それだけではなくてもうひとつしなければならないとアメリカが言い続けたきた。あれの方が行くと言ってなかったんだ(だから、アメリカの方がそう言って譲らなかったんだ)と言っていますので一方で、人間(ミョンビョン)だけでは不十分だとなったんですが、実は(トランプ)大統領は、もうひとつ会見の中でですね、こういう言い方をして(います。)まだ知られていないことで、我々だけが掴んでいることがある。(これについて記者)からの、二箇所目のウラン濃縮施設も含むのかとそのとおりだと(つまり)日本(ミョンビョン)の核施設はこれは、北朝鮮としてにとって、(核)施設の中では非常に大きな重要なところになり得ると、にも作ったり(です。つまり、プルトニウムを作ったり)ですね、核兵器を実際に稼働させるために必要なものを作っている、非常に重要なところなんですが、ここだけではなくて実は、この同じような4ビル(ミョンビョン)のようなものを北朝鮮は他にも隠し持っているという風に、長く言われているわけですね。そこについてトランプ大統領は摘要(指摘)をしてですね、明日本田で行っても(ミョンビョンだけやっても)また来る(作る)ことができちゃう(施設)を持っている、そこもちゃんと(廃棄)しなさいと、いうことを求めてこの会談(階段)の中で求めてきた。

柴田:それがもうひとつしなければならないと北朝鮮が言っていることなんですね。譲らなかったと。

名村:ただそれは北朝鮮も今田竜人(今までまだリスト)とか出してないですから、その北朝鮮が存在、挑戦して(北朝鮮さえ)存在を認めていないものを、これがあるじゃないかと、出してきた。

柴田:これは実際あると確信しているんですね?

名村:アメリカ都市対抗(アメリカとしては)トランプ大統領の言い方をすると、アメリカ側はしっかりとその核施設のことを把握していると、だからこれをやらないとなん(の意味)もないじゃないという言い方で楽しかったです(迫ったと)

ホーランド:北朝鮮も盛り上がったじゃないですか。ニュースなんかでね。でこういうふうになっちゃうと、院長(委員長)の顔に泥を塗るような、そういうような(人って味覚を)印象って与えないですかね。

名村:やっぱり、行った時(結果的)にはどういう(泥を塗る)形にはなったと思うんですが、(まあ)交渉事ですので、これは飲め(飲めないところは)飲めないと(アメリカははっきり言った)

ホーランド:甲子園小学校(交渉)がきっとうまくいくという前提でなんかこのやってきたみたいな感じがするんですが。

名村:ねね(そうですね)文書まで作ってたというのは(トランプ大統領も)言ってましたので、(もう署名するのは)まちがいなくそのつもりで来ていた、ただやはり、ここの飼い方(会合)、2回目の怪談(会談)サミットが行われるのが近づくにしたがって、アメリカが、一方的に譲歩しすぎるんじゃないか、指摘がこれがアメリカ国内線手荷物を持って(政権内でも強まって)いたので、トランプさんが最終的に判断したのではないか、

柴田:事務方はもともとうまく折り合いついていなかったという話じゃないよ(話じゃないですか)

名村:ええ(要はですね)今回はの米朝というのはトップ同士が仲良くしてます。とくにあのマシン商会(親書外交)というんでしょうか、緊張(キム委員長)が手紙を書いた、もらうれたお礼状(ラブレターと表現しましたよね、)手紙を書いて、ふたりで行きません交換で持っているのは(親交を深めた)。もう君(で、実はですね、一般的に言われているのはトランプ大統領もキム委員長)も信用しているのが誰だけ(二人だけ)というような感じになっちゃっている。だから実際にひとつひとつの項目を話し合う事務方・ツムツム車(実務者)の中ではあんまりひとつひとつの花って(話し合いをきちんとしていなかったと)いうことがわかってしまったということですね

柴田:結果的には合意に至らなかったという間ですかすると(結末になってしまったんですが)、自分が(事務方は)もともと俺が持って(折り合いがついて)いなかった。そしてどこでしょう。今回親がつかなかった(トップ同士も今回は折り合いがつかなかった)となると、今後アメリカは北朝鮮とどう向き合っていくのか、そしてどう向き合えるのか

名村:そうですね、常識的に考えるとトップが出てくるのは最後ですね、最後でこれは(ダメ)だとなればほんとはそれで終わりなんですねそれだけ怖いことなんです、特に、この北朝鮮のが世界と交渉する今までの流れからすると、たとえば米国株過去記事は(米朝核軍縮合意が90年代にありました。そして六か国協議が2000年代からありました。)共に北朝鮮は核施設をもうやめますと言って、言ったにも変わらず、(それをひっくりかえしてきたんですね)初めての核実験て何線でにやりました(2006年にありましたけれど)、これの原因のおおもとの素は、枠組み合意でアメリ側が北朝鮮が示していない隠し哲夫本(核施設を)こんなのあるじゃないかと見てた(見せた)ところからはじまって早く10分に(核実験に)至っているって嬉しがる(という歴史があるわけです。)今回も同じようにこれがあるだろと指名した(示した)のでそのあとの北朝鮮のおきている(動きというの)は非常に強いものと(怖いと)考えた方がいい

柴田:そうですね、今後の動きは日本にも大きく関係してくることもありますから、とりあえず今回の米朝首脳怪談、先行きの見通しが立たなくなったともらって、いいですか(とらえていいんですか)

名村:涙はあります(いろんな見方がある)けれども聞いてみたら(基本的には)先行き見方がどうなるか分からなったという厳しい見方をした方がいいと思います。

 


 

以上、2019年3月1日(金)『けやきヒルズ』にて報道された「2回目の米朝首脳会談ニュース」でした。このあと、アイポンは「ひな人形お下がりはダメ!」という報道で再び登場します。そしてもうわけわからないことを言い出します。

 

AIポンの問題点と活用

2019年3月1日(金)、三度登場したAIポンの字幕文章が、予測変換あいうえお作文みたいに意味の通らない文章になってしまします。この時の柴田阿弥さんのトークは早口で聞き取りづらく、脈絡が整然としていないこともあり、アイポンは苦戦します。柴田阿弥さんのトークをAIポンが字幕にした文章と、人間が耳で聴きとった文章を比べてください。

 

AIポン字幕「ご回答者様旦那さんは、今日雪が積もりお父さん鼻くそなっちゃうから譲り受けるとみたいなのってなんかな猫の人に漬け込むのがいかにも障害っぽく感じてします社に構えてみると」

人間が聞き取って文字起こし「さっき副会長がおっしゃっていた、旦那さんが共有できないつまりお父さんが旦那さんってなっちゃうから譲り受けるとって、なんていうんですが人の不安に付け込みのがいかにも商売っぽく感じてしまう斜に構えると」

 

生放送のスタジオトークを任せるには信用度が足らないレベルですね。今回抜き出した誤字幕を数えだすと60箇所以上あり、赤点落第です。しかし、フリートークは苦手なアイポンですが、あらかじめ原稿があり、文章が整然としている天気予報では、ほとんど誤字を出しません。活舌と発音とトークのうまい人を連れてくれば、アイポンの現状の性能でも生放送に立ち向かえそうだと思うのですが、人工知能を育てるために、経験を積む時期なんでしょうね。

人工知能AI字幕というものに、非常に期待しています。ABEMAには現在、字幕機能はありませんが、AIポンが「人並み」になれば大活躍するだろうと思っています。視聴者に冷ややかな目線を向けられるギャグレベルの誤変換が、まだ出発地に立っているアイポンの数か月後には、見られなくなればいい。できたら話している人間を識別して表示機能が欲しいですね。

■『けやきヒルズ』はABEMA・ABEMANewsチャンネルにて毎週月曜~金曜 昼12時~13時に生放送。AIポンが学習している過程が見られます。

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